<エルダークラブ全員卒業>「アイドル卒業」の手続きが整備された

大きくなったハロプロの分割は必然

今日発表されたハロー!プロジェクトの「エルダークラブ」、つまりモーニング娘。OGやソロメンバらの「年上組」がハロプロを卒業することが発表された。

今回のハロプロの事実上の「分割」は「エルダークラブ」(エルダーと略す)と「ワンダフルハーツ」(同ワンダ)のグループ分けができた2006年からの流れの中では必然といえ、今回のエルダー卒業は驚きはあったが「来るべき時が来た」との見方が強い。
また、最近のハロプロの動向を見ても明らかに「ワンダ」を優先しており、卒業はむしろ「実態に合わせた」ともいえよう。

エルダーメンバに「ハロプロ」は要らなくなった

総勢68名というこの大所帯は「ハロプロ」の名の下、メンバやユニット間の連帯感を高めてきた。そしてそれらのパワーが一体となれば大きな力となった。
一方、特にエルダーに所属するメンバの活動にとって必ずしも「ハロプロ」の肩書きは必要なものではなく、むしろそれが邪魔となることすらあった。
それは「アイドルとして見られ続けること」である。

ハロプロがアイドルグループであることは誰もが納得する事実である。しかし、エルダーメンバの中には我々が「アイドル」と呼ぶこと、また本人がそう呼ばれることに違和感を感じる場合もあった。

今回の卒業によって、各メンバらが「アイドル」の負の部分を脱ぎ去り、身軽になって新たな世界にいきいきと飛び込んでいくことを期待したい。

リストラの動きが加速するか

ハロプロ以外でも、AKB48ではオリジナルメンバ5名を11月で卒業させる一方、同グループ最年長の大堀恵をセクシー路線で売り出すなどしている。

アイドルグループは若さこそが最大の売りであり、常にメンバの新陳代謝を進めることが求められる。
新しいメンバを入れることは比較的容易だが、一方で年上のメンバの処遇は難しい。
それまでアイドルとして活動してきたメンバに新たな売りを見つけさせ、また教育することは多額のコストがかかり、しかも成功するとは限らないからだ。
だが、メンバをリストラすることは、そのメンバを熱心に応援するファンを悲しませ、顧客を失うことにもなるため、思い切ったリストラに踏み切れない場合もあった。

今回の卒業によってハロプロは大幅に若返るが、卒業したメンバは引き続き同じ事務所に所属するため、事務所としては「社内の人事異動」でしかない。
ただ、ハロプロの枠を出ることによって、他事務所への移籍などが行ないやすくなると考えられるため、本格的な動きは卒業前後に出てくると予想される。

今後の動きを注視するとともに、それらの人事がメンバにとって最良であることであることを願いたい。