「ちびくろサンボ」復刊へ

「虎は回り続けてバターになってしまいました」という一節で鋭く反応するのはある年代以上の人。多分私(24歳)が下限かと。
確かにタイトルからして、今の判断基準だと3アウトになってしまうようなものではありますが、物語自体はとても面白いものだし、子どもにも読んでもらいたい作品のひとつ。
過去の文学作品でも、差別意識なしに禁止用語を使っている例もありますし、何より「何故この作品が問題になったか」を考えるのに、その作品がどこでも手に入らないのでは仕方ありません。

ヨーロッパ、特にドイツでのナチズムに対する考え方や行動にも、これと同じ気持ちを感じるときがあります。前にもハーケンクロイツ文字コードから削除されたということがありました。
ウィルスを駆除するためのワクチンを作るのに、そのウィルスが必要なのと同じで、差別を憎むからこそすべてを無くしてしまおうとするのは間違っているように思います。