外来語の言い換えを検討中

「オンライン」言い換え断念 国語研「外来語」委中間案
 外来語のわかりやすい言い換えを検討している国立国語研究所は29日、33語について中間案を発表した。専門家の意見などをさらに加味したうえで、8月末にも最終案をまとめる。また、継続審議してきた「オンライン」「データベース」「フォーラム」「メセナ」の4語については適当な案がなく、今回初めて言い換えを断念した。

 昨年4月と11月に最終案を出した第1、2回に続いて3回目。01年以降の官庁の白書や広報、新聞などで使われた外来語のなかから検討対象語として65語を選び、理解率50%未満の33語の言い換え案を出した。

 言い換えをあきらめた4語は、第2回の中間案で「オンライン」を「回線接続」、「データベース」は「情報集積体」などと言い換え案が示されたが、最終案からは外されていた。

 だが、今回、同研究所は「メセナは企業の見返りを求めない芸術文化支援事業を指す語としてフランス語から取り入れられ、固有名詞としての性質も強いので慎重であるべきだと考えた。その他は近い将来、定着することが予測される」とし、極力言い換えへの努力をするとしたこれまでの方針を転換した。

 同様に継続審議だった「ユビキタス」は、今後も検討を続ける。

 同研究所は02年から「外来語」委員会をつくって検討を始め、それぞれ中間案と最終案を発表してきた。第1回で62語、第2回で47語を提案し、第4回を一区切りにする予定。
(以上、asahi.comより)

スラッシュドットジャパンでのこの話題に関する議論も参考に。
「こんな言い換えを考えることに意味などあるのか」と言う方もおられるとは思いますが、24歳、コンピュータがらみの業界にいるこの私ですら、外来語の意味が分からなかったりとか、意味を忘れてたりするもので、ましてや他の業界とか高齢の方などは訳が分からなかったりすることも多いと思います。
悲しいかな、私のいる業界は日ごとに使われる外来語が増えてたりするもので、しかも英語の辞書とはまた少し意味が違ったりするので非常に厄介だったりします。

ここ最近でよく使われるようになったのが「ノード(node、英語)」。話題となった「winny」でも、この用語が分からないと使いこなせませんし、それ以外のネットワーク分野でも多く使われている単語です。
EXCEED英和辞典(infoseek)では「ふし, こぶ、(略)、【コンピュータ】ノード.」と書いてあるのですが、「【コンピュータ】ノード.」で日本人が分かるかと。
で、次にコンサイスカタカナ語辞典(infoseek)で調べると「node(結び目,節点)[1] 通信ネットワークの中継点.(略)」と、やっと本来の意味が分かると。
で、ここまで読むと「ノード」なんて横文字を使わずに「ふし」と言えばいいのに、と思うのですがそうはいきません。この業界がとにかく横文字好きなのは抜きにしても、ノードにはこぶ、ふし以外にも、末端とか結節点、交差点などの意味合いも含まれています。それらすべての概念をまとめて表せる単語は「ノード」しかないと。
あと、既に業界においては単語が定着してしまっていることも挙げられると思います。今さら言い換えるのもヘンだし、しかもなんでそんな面倒なことを国の機関に言われてしなきゃいけないのだ、ということで。


朝日の「声」欄に「元号をやめて西暦に統一すべき」の投稿がありましたが、普段西暦を多用する私でも、元号を西暦に統一するのはどうかと思います。そりゃちゃんと国際的な文書には使われてます。
で、それ以外の文書をわざわざ西暦に変える必要がどこにあるんでしょうか?「国際化の時代」だけでは根拠として弱すぎます。そんなことを言っていたら、「公用語は英語だ」だの「いやいや、使う人数が一番多い中国語がいい」だのと、日本のアイデンティティを揺るがすような論議が起こって収拾がつかなくなるでしょうな。
それに、同じことをイスラム暦を使ってる国の人に言えるかと。
大昔みたいに3〓4年で別の元号に改めていた時代じゃないのだから、そのぐらい覚えておいてすぐ計算できるようにするくらいの頭の回転は必要だと思います。
ちなみにプログラムでは、それ専用の関数を自作してる場合が多いです。使わないのになぜか明治まできっちり変換できるようにしてあるのもあったり。