2回目のテポドン騒動で時代の変化を感じる

前回(1998年8月31日)のときは、衛星写真は軍事機密で、公開しているところはあまりなかったし、その解像度も低かった。
たとえ公開されていたとしても、回線速度が遅くてサーバへのアップロードやダウンロードに時間が掛かったし、入手後もそれを扱う技術や設備(PC)が必要で、素人にはかなり敷居が高いものだった。

ところが、現在はGoogle Earthで簡単に自由に見ることができるようになった。さすがにリアルタイムの画像ではないものの、前回当時からすれば考えられないことが簡単に実現でき、しかもそれをあまり意識させずに存在していること改めて驚かされる。

以下のサイトでは衛星写真に詳しい説明まで付いたものを見ることができる。すべて英語なので全部は理解できなくとも、画像とその添え書きだけを見ればだいたいのことは分かるだろう。

Musudan-ri - Satellite Imagery(GlobalSecurity.org)
http://www.globalsecurity.org/wmd/world/dprk/no_dong-imagery.htm

他にも、テポドン自体の知識を得ようと思えばGoogleで検索することも可能だし、Wikipediaもごく最近の情報まで追記されている。
世間の噂を見ようと思えば、2ちゃんねるで関連スレッドがたくさんできているし、その過去ログをまとめたサイトやブログも存在する。

いまや、欲しい情報は手を伸ばせば「どこかにはある可能性がある」のである。

量だけでなく速報性も上がった

前回は突然発射されたこともあって、政府の対応は後手に回っていたが、今回は事前にアメリカ軍から通報があったので反応が早かったし、もし発射されたとしてもすぐにネットなどでニュースが流れるだろう。

もちろん、上記のようにネット環境自体の進化もあるが、それ以上にネット環境に触れる手段が増えたこともある。「ユビキタス」という単語にも代表されるが、ケータイでもニュースを見れたり、RSSリーダのように情報の更新をいち早く感知して知らせるものもでき、ネットの巡回が実に効率的になった。

もちろん、情報の漏洩など問題点も出てきてはいるが、私としては情報技術と、それを取り巻く状況の変化には新鮮な驚きを感じているし、これからも感じられるような感覚を持っていたいと思う。