労働生産性が低いのは「老朽化し高コストな"設備"」が原因かも

http://d.hatena.ne.jp/kabutch/20070904#productivity

WBSとかを見ていて、アメリカの労働生産性指数が公表されたときに「積極的な設備投資によって生産性が上昇し・・・」などと説明されているのを思い出した。

そこでふと「人件費も『固定費』という点では機械設備などと同じだよなぁ」と思ったとき、「労働者を『生産設備』として考えたとき、果たしてその生産性は高いのだろうか?」と考えると、確かに"老朽化"してるし高コストだろうなぁと。

もちろん「長期稼働(永年勤続)=老朽化」とは思っていない。
普通の機械とは違い、長年"稼働"した労働者には経験やノウハウが蓄積し、経年劣化する肉体などをカバーして余りある生産性(課題処理能力)向上を実現する場合もある。

ただ、それがコスト(給料)相当かどうかというと、必ずしも見合っているとは思えない場合も多い。
年功序列の賃金制度だと、生産性が上がらなくても、また生産性が低下していても給料が上がる場合が多いので、コストパフォーマンスが低下することは多いだろう。

2007年問題

しかも、その「老朽化」した設備の、全体に占める割合が他国より極端に高い。
いわゆる「団塊の世代」がまだ大量に残っていて、その退職によって設備のリプレースが行われるまでは仕方がないのだろう。

積極的な「設備投資」(≒早期退職制度や新卒採用)によって設備更新を進めている会社はあるが、ノウハウ継承が進まないなどの問題もあるので難しいところである。

PCスキル差もあるかも

しかも、職場にPCやネットワークが導入されることで、仕事のスタイルが大きく変わった。
それによる生産性向上も大きいだろうが、一般的に高齢の人ほど新しい機械への適応性は低下するし、小さい頃からコンピュータに慣れ親しんだ若い人の方が早く使えるようになるのは言うまでもない。

つまり、PCを使いこなせない高齢の労働者がまだ多く残っているのも、生産性を高められない原因の1つだろう。