投稿写真誌との裁判で娘。側勝訴

投稿写真誌のプライバシー侵害を認定、モー娘ら勝訴 (読売新聞)
(以下、infoseek newsより)

 投稿写真誌でプライバシーなどを侵害されたとして、タレントの佐藤江梨子さんや「モーニング娘。」のメンバーら28人が、発行元の「サン出版」(東京都新宿区)と「コアマガジン」(豊島区)などに計約8700万円の賠償を求めた訴訟の判決が14日、東京地裁であった。

 市川正巳裁判長は「通学中の姿を撮影した写真を掲載したり、在籍している高校名を公表したりすることは、プライバシー権の侵害にあたる」と述べ、2社などに対し、佐藤さんら19人に計約1240万円を支払うよう命じた。

 問題となったのは、サン出版の「トップスピード」とコアマガジンの「ブブカスペシャル7」。

 判決は、グラビア写真並みの大きさで掲載された一部の写真について、著名人の氏名や肖像から生じる経済的利益を独占使用できる「パブリシティー権」も侵害したと認定したが、被告が違法と認識していなかったため、賠償は認めなかった。

 また、「いわゆる『追っかけ』や『カメラ小僧』の撮影した写真を買い受けて雑誌に掲載することが、追っかけ活動の横行を助長させている」とも指摘した。

[ 2004年7月15日0時54分 ]
(以上、infoseek newsより)

裁判官はこの「業界」のことを分かってないです。アイドルの写真を撮ったり、あまつさえそれを売るような人間は「追っかけ」のごく一部。いや、厳密に言うと、写真を撮っているのは業者である場合が多い。そりゃ、売り物となるような写真が撮れるような機材やら技術、それにアイドルたちにずっとついているための時間や資金が必要なわけですから。

追っかけの用語とその実態についてもう少し説明しようと思います。なお、これはあくまで私的な見解です。

          • 業者 (a)

+--追っかけ--+--写真撮影する追っかけ--+--写真を雑誌社等に売る追っかけ (b)
| +--写真をネットにアップする追っかけ (c)
| +--写真をごく近しい人以外には見せない追っかけ (d)
+--写真を撮ることは一切しない追っかけ (e)


追っかけ及び業者について分類するとこのようになります。今回問題とされたのは(a)(b)です。肖像権やパブリシティ権の観点からすれば(c)(d)も問題となりますが、本裁判では対象にされていません。
(a)はそれを金儲けの手段としている人で、男女問わずいろいろなアイドルのイベントに出没し、一般的に被写体(アイドルとか)に対しては何の思い入れもありません。こういう人たちと追っかけを一緒にされては困りますし、我々にとっても迷惑な存在です。対策としては入場時のチェックを厳しくすることや、露店など公式以外の場所で写真を買わない、雑誌社も買い取ったり誌面に載せたりしないことが挙げられます。
問題は(b)。追っかけでありながら被写体の写真を売るような輩は追っかけの風上にも置けない、と言いたいところですが、それさえしなければいい追っかけという一面もあるだけに、悩ましいところです。
対策は業者の場合とほぼ同じですが、「追っかけ」であるだけに被写体やその事務所などから怒られれば更生する可能性を秘めていると思います。逆に言えば、それで更生しないのが「業者」だと言えるかも。
(c)はよく2ちゃんねるやファンサイトにいるタイプです。掲示板やサイトに出入りする人たちから一目置かれたいと思ってする程度の人たちなので、毒にも薬にもならないタイプといえるでしょう。
(b)と(c)の境は大きいといえると思います。法律上からすれば(c)(d)もアウトではありますが、まず取り締まるべきは(a)と(b)。実際に今回のように賠償が認められたりすれば(c)と(d)の人たちは活動がおとなしくなります。あるいは(b)になりつつある人も(c)や(d)に戻るきっかけにもなるでしょう。