SONY BMGのrootkit問題拡大中

参考:
[1]11/7 10:44 SONY BMGのコピー防止CD問題に新たな指摘
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0511/07/news010.html
[2]11/9 19:05 SONY BMGDRMソフトのrootkit問題で新パッチ、批判は収まらず
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0511/09/news061.html
[3]11/11 6:06 SONY BMGrootkit的」DRM悪用のトロイの木馬が出現
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0511/11/news016.html
[4]11/12 SONY BMGCCCDLAMEソースコードを盗用した疑い
http://slashdot.jp/article.pl?sid=05/11/12/1129225
[5]11/13 19:19 Microsoftも「駆除」決定――SONY BMGの「rootkit」対策に乗り出す
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0511/13/news003.html
[6]11/16 10:18 「穴」を広げるSONY BMGXCPアンインストーラ
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0511/16/news021.html
[7]11/16 14:28 SONY BMGXCP付きCDを交換へ
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0511/16/news032.html

時系列にまとめてみました。

この問題の最も重要なポイントは「SONY BMGがCDに入れた著作権保護ソフト本体」(XCP)ではなくて、それに同梱した「著作権保護ソフトをユーザから見えなくするための機能」の方。2005年11月7日のぶろぐで「チューナのカバー」と例えた部分。
この機能がユーザに断りなく入れられていただけでなく、XCP以外のウィルスなども見えなくしてしまうため、この機能は「ファイルを見えなくしてセキュリティを低下させるウィルス(これをrootkitと呼ぶ)の1種だ」として、この機能を削除するようユーザなどが要求していたと。


要求を受けてSONY BMGrootkitな機能だけを外すツールを出したのだが、このツールを使うとコンピュータをクラッシュさせる可能性があったり、どうもSONY BMGに勝手に情報を送信しているっぽい(上記[1]の記事)ということが指摘された。
そんな中で、SONY BMGの担当社長が「ほとんどの人はrootkitを知らない、気にしない」と発言したことでユーザらが激怒、火に油を注いでしまった(上記[2]の記事)。
で、やはりというかついにというか、この機能を悪用した「トロイの木馬」が見つかった(上記[3]の記事)。
一方、XCP自体が他人の作ったソースコード(プログラムのコード)を盗用したんじゃないかという疑惑も浮上(上記[4]の記事)。
この件について、ついにMicrosoftが「XCPはウィルスだから、自社のツールで駆除する」と表明した(上記[5]の記事)ことで、SONY BMGXCP自体もアンインストールするツールを公表することになる。
だが、このアンインストールツールも、フォームに必要事項を入力して送信しないと入手できないなどの問題点があるし(上記[6]の記事)、結局XCPの入った音楽CDを普通の音楽CDと交換することになった(上記[7]の記事)。

衛星放送に例えるならば(2005年11月7日のぶろぐ参照)

チューナーのカバーがあることで害虫が室内にすみつくから、これを外すようにユーザが衛星放送会社に電話したら、カバーを外すときに家の壁まではがしてしまう事故があったりして「どうなってんだよ」とユーザが怒っているところで、衛星放送会社のお偉方が「害虫がすみつくなんて誰も気にしないって」と発言してさらに怒りを買ったと。
で、最大手住宅会社のアフターサービスが「この衛星放送会社のチューナとカバーは住宅の欠陥を引き起こすので、要望があれば外します」と発表したことで、このチューナ自体まで悪者と見られるようになったので、衛星放送会社はこのチューナを新規設置せず、これまで設置したものも外すことにせざるを得なくなった、というところか。

・・・これで分かるかなぁ?(汗