広島の女児殺害事件でペルー人容疑者を逮捕

この事件はあまりに不合理なことばかりで、見ていて頭を抱えてしまう。
この女児の親族が憎くてやったわけではなさそうだし、わずか20分程度で殺害しているので小林薫のようなケースでもないだろうし。


調べてみたのだが、平成16年(2004年)の凶悪犯(殺人、強盗、放火、強姦)の認知件数、つまり警察が犯罪としてカウントした事件数(犯人を逮捕・検挙していないものも含む)は13064件。おおよそ日本の全人口に対して1万人に1件くらい。
この割合を、事件のあった広島市の人口密度1254人/km2にあてはめて考えると、約8km2圏内に凶悪犯が1人以上いる可能性がある(事件が複数犯の場合もあるので)、ということになる。
人口密度は山林など人が住んでいない土地も含めて計算しているので、事件のあった地区が住宅密集地であることを考慮し、地区の人口密度を2000人/km2と仮定すれば、約5km2圏内に1人ということになる。
円の公式を逆算すれば分かるが、半径1.26kmの円で5km2となるので、この円内に犯罪者がいるかもしれない、ということである。
しかも、これは1年間の認知件数なので、生涯に換算すると約80倍いると考えられる。

もちろん、この値は非定住外国人の犯罪や、犯罪件数の地域による偏りを無視しているし、凶悪犯の認知件数自体も暴力団うしの抗争など一般人とは関係ない(巻き込まれる可能性はあるが)犯罪も含んでいるので正確な値ではないが参考まで。

参考:
平成17年上半期の犯罪情勢(警察庁
http://www.npa.go.jp/toukei/keiji24/hanzai.pdf

人口密度(Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%BA%E5%8F%A3%E5%AF%86%E5%BA%A6

同じように確率論で言えば

年間の自殺者は32325人、人口1万人に対して2.53人。
年間の交通事故死者(事故から30日以内に亡くなった人)は8492人。

一時話題にもなったとはいえ、やはり自殺者は多いよなぁ。それに対して「交通戦争」とも呼ばれた(確か年間の事故死者が日清戦争の犠牲者を上回ったからこう呼ぶようになったとか)時代からすると、随分事故死者は減ったといえる。

・・・だったら今度は「自殺戦争」と呼んで緊急対策すべきだと思うのだが。

参考:
「平成16年中における自殺の概要資料」
http://www.npa.go.jp/toukei/chiiki5/jisatu.pdf

平成16年中の30日以内交通事故死者の状況について
http://www.npa.go.jp/toukei/koutuu23/h16-30shisya.pdf