メンバの意識改革と再教育、環境改善が必要だ

今回の辻妊娠・結婚騒動は、ハロプロの問題点を一気に露呈するものとなった。
メンバ管理の不徹底や教育不足、マスコミ対応など事務所の問題だけでなく、アイドルとしての意識や自覚に欠けるメンバにも責任がある。

アイドルにあるまじき行為

一般的にアイドルは男女交際はすべきではない。
特定の人ではなくヲタや一般の人たちにとっての憧れの存在であるべきなのだから、特定の相手を作ることはそれに反するからだ。
さらに、あらぬ誤解を防ぐために、普通の友人としての交際についても控えるべきだろう。世間には「火のない所に煙を立てる」連中が多い。
少しでも原因を減らしたほうがリスクは低下するといえる。

まして、肉体関係にまで及ぶということは言語道断であるし、それで避妊すらできないというのだから空いた口がふさがらない。

誰のために自分が存在しているかを考えよ

このような事を書くと、「考え方があまりに古臭い、時代に合わない」という指摘もあるだろう。
現代の主流となる考え方とは大きなズレがあることは否めない。

しかし、彼女をはじめとしたハロプロメンバを応援するヲタの多くがそれを望み、またメンバの潔白さを「信じている」からこそ応援を続けるのである。
そして、今の生活があるのはそのヲタの応援があるからである。

確かに今のファンが未来永劫応援してくれるとは限らないし、新たなファンを獲得したり新たな分野で輝きたい気持ちが芽生えることもあるだろう。
それでも、既存のファンを裏切るようなことは決してしてはならない。

環境面の整備が必要

環境面などでメンバの管理がしにくくなった部分もある。
例えば、昔は連絡手段が家の電話しかないなど、互いに連絡を取るのが難しかったのが、今は携帯電話によって直接行うことができるようになった。
そしてそれは、メンバに対する誘惑が増えたことも意味する。

辻の場合も、1人暮らしが交際のきっかけになったとされる。あるいは交際のために家を出たのかもしれない。
自分を律することができるメンバであれば、社会勉強としても悪くないのだが、タガが外れてしまうと影響が大きくなる弱点もある。
ある程度の歳までは実家に住まわせ、それを過ぎたら原則として全員寮に入れるなど、危険性を少しでも減らすための環境整備が求められる。

事の重大さを理解させよ

今回の件で辻はアイドル性を完全に失ったどころか、舞台やアニメの降板、ユニット「ギャルル」の離脱など、仕事に大きな穴を開けてしまう結果となった。
これらの損失がどれほどのことなのかを本人に説明するとともに、他のメンバにも伝え、一罰百戒とするべきであろう。

特に伝えるべきは矢口である。
自らの交際が原因で娘。を去ったにも関わらず、まったく反省していないどころか、一部情報では辻を紹介するなどハロプロ内に悪影響を持ち込んだという。
このような行いを看過するわけにはいかない。

石黒彩を見習え

一方、アイドルになっても女の幸せを手に入れたいと思うこともあるだろうし、そんな相手が見つかってしまうこともあるだろう。
その場合、最低限の礼儀と手順を踏むべきである。

これについては、石黒彩の例が参考になる。

彼女の場合、別の理由を提示してハロプロを退団し、その後に結婚した。
結果的に嘘をつく形にはなったが、自ら身を引くことで責任を取っており、また仕事への影響も最小限に留めている。

私自身としても、彼女の潔さを評価しているし今でも好感を持っている。
それと同時に彼女もハロプロを愛している気持ちが感じられ、ハロプロでは数少ない「幸せなOG」の1人といえるだろう。

メンバ本人にそこまでの考えが回らないのであれば、事務所側がある程度の事態を想定してシナリオを用意しておく必要はあるだろう。

男女交際制限期間案

アイドルを続ける限り、生涯に渡って男女交際はすべきではないというのが理想だが、それは当人にとってあまりに酷である。
そのため、以下の条件のいずれかをクリアしていれば、アイドルを続けながらでも男女交際を容認すべきと考える。

・満30歳以上になった場合
・デビューから10年を経過した場合
 (但し、満12歳の誕生日までの芸暦については2分の1で計算する)

この計算方法によれば、飯田や安倍など1期メンバは2007年11月(26歳3ヶ月)、あややだと2010年10月(24歳4ヶ月)、萩原舞では2014年12月(18歳10ヶ月)に制限期間満了となる計算になる。

ただし、

・上記期間の間にスキャンダルが発覚した場合、推定交際期間、もしくは1回につき1年間のどちらか長い方を制限期間に加える

というペナルティも必要だろう。

とはいえ、妊娠や結婚をしてしまっては、こうした制限案も全く歯が立たない。

夢を見続ける・見せ続ける事が難しい時代

上記で触れた「環境の変化」は、何も彼女達だけに限ったことではない。

「等身大」の姿を求めるあまりにアイドルの魅力やカリスマ性を失わせるメディア、カメラ付き携帯電話やネットの普及で常に撮られ、その画像が流される危険性の増大、そしてアイコラや根も葉もない噂、悪口、誹謗中傷がネット上に流されること。
そして、男女交際の垣根が下がり、交際することが当たり前のようになったことも大きいだろう。

それらを全部含めた「今の時代」は、1人の女の子に夢を見る、またその女の子がファンに夢を見せ続けるのには厳しい世の中になってしまった。

むしろ、ヲタ側の意識改革もまた求められているのかもしれない。